1)森先生
症例1
58歳 男性
主訴:ALP高値
現病歴:4年前からALP高値指摘され,経過観察.
既往歴:特記無し.
飲酒:4-5合/日(20-50歳) 1-2合/日(50歳-)
理学所見:頭痛(-) 耳鳴(-)難聴(-)頭皮の湿疹(+) 痂皮(+) 治りが悪い.
血液生化学所見 :血球検査は正常.ALP1673↑↑(ALP3高値)PTH 163 Ca 8.9 Alb 4.0 CEA 2.1 CA19-9 7.1 PSA 2.2 AFP2.6 HBs抗原(-) HCV抗体(-)
症例2
69歳 女性
主訴:繰り返す肺炎.慢性咳嗽.
現病歴:20年以上前から肺炎を繰り返す.ある疾患と診断され当院内科にてf/uされていたが,最近のCTで無気肺を指摘され外科紹介.
既往歴:気管支喘息疑い.飲酒,喫煙歴無し.
血液生化学所見 : WBC 4980 RBC 409万 Hb 12.4 Ht 37% Plt 23.2万 T-Bil 0.7 Alb 4.0 GOT 14 GPT 9 LDH 174 ALP 160 Na 141 K 4.3 Cl 108 CRP 0.2 PT-INR 1.10 APTT 30.5秒 いずれも正常範囲内.腫瘍マーカーは測定していない.
喀痰細胞診所見:炎症細胞が多数見られる.
細菌検査:Streptococcus, Candida などが少量見られるのみ.抗酸菌は認めず.
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1)森先生
症例1
58歳 男性
主訴:ALP高値
現病歴:4年前からALP高値指摘され,経過観察.
既往歴:特記無し.
飲酒:4-5合/日(20-50歳) 1-2合/日(50歳-)
理学所見:頭痛(-) 耳鳴(-)難聴(-)頭皮の湿疹(+) 痂皮(+) 治りが悪い.
血液生化学所見 :血球検査は正常.ALP1673↑↑(ALP3高値)PTH 163 Ca 8.9 Alb 4.0 CEA 2.1 CA19-9 7.1 PSA 2.2 AFP2.6 HBs抗原(-) HCV抗体(-)
画像所見よりPaget病と診断
・50-60歳代の男性に好発.
・反復する骨吸収とそれに伴うリモデリング.
・slow virusの関与が疑われている.
・腰仙椎, 頭蓋骨,骨盤骨,長管骨近位側に好発.
・lytic phase, mixed phase, blastic phaseの順に進行(混在することも).
・骨肥厚,脆弱化による変形や骨折,神経孔狭窄.
・ALP↑↑
・悪性転化:1%以下.
・合併する良性腫瘍では巨細胞腫が最多.
・鑑別疾患:硬化性転移性骨腫瘍,副甲状腺機能亢進症,線維性異形成症,慢性骨髄炎.
単純写真/CT:・時相を反映した骨吸収と骨形成.・骨梁の粗造化,皮質骨の肥厚.・頭蓋冠:骨吸収(osteoporosis circumscripta)骨硬化(cotton
-wool appearance)
RI:病変に一致する集積亢進.
MRI:繊維血管成分が主体:T1wI low T2wI high.硬化性成分が主体:T1wI T2wIいずれもlow.
症例2
69歳 女性
主訴:繰り返す肺炎.慢性咳嗽.
現病歴:20年以上前から肺炎を繰り返す.ある疾患と診断され当院内科にてf/uされていたが,最近のCTで無気肺を指摘され外科紹介.
既往歴:気管支喘息疑い.飲酒,喫煙歴無し.
血液生化学所見 : WBC 4980 RBC 409万 Hb 12.4 Ht 37% Plt 23.2万 T-Bil 0.7 Alb 4.0 GOT 14 GPT 9 LDH 174 ALP 160 Na 141
K 4.3 Cl 108 CRP 0.2 PT-INR 1.10 APTT 30.5秒 いずれも正常範囲内.腫瘍マーカーは測定していない.
喀痰細胞診所見:炎症細胞が多数見られる.
細菌検査:Streptococcus, Candida などが少量見られるのみ.抗酸菌は認めず.
診断:気管支脂肪腫
・現在までに64例の報告.
・高齢者,男性に多い(80-90%).
・臨床症状:咳嗽,発熱,胸痛,喀血,肺炎など.無症状も報告.
・喫煙が関与.
・中枢側気管支に好発.
←脂肪織の多い中枢側に好発&末梢は脂肪織が欠如.
・気管支鏡所見:表面平滑.黄色・灰色・桃色.気管支粘膜で被覆.
・気管支鏡下生検の診断率:40%以下.
←固定法の問題.過誤腫・軟骨腫など他の脂肪を含む腫瘤との鑑別.
・胸部単純写真:無気肺,閉塞性肺炎など二次性変化.
・CT,MRI:脂肪の存在を証明.
・鑑別疾患:過誤腫.軟骨腫.リポイド肺炎.
・合併症:気管支閉塞による無気肺.気管支拡張症.
・治療:外科的切除.内視鏡的治療.
2)石川先生
症例1
26歳 女性
主訴:近医より子宮外妊娠の疑いで紹介。HCG陽性。
既往歴:小児喘息、胸部線維腺腫
血圧:112/78 痛みはほとんどない。→外妊の精査の為に2日後にMRIが撮られた。
その翌日,下腹部痛が出現。エコーにてecho free spaceが増えていることより,子宮外妊娠破裂の疑いで緊急手術となった。
術式:左卵管切除。
病理:左卵管妊娠。(絨毛あり) クラミジア(-)
症例2
23歳 女性
主訴 右下腹部痛。HCG高値。
既往歴 子宮外妊娠(2回),右卵管切除。妊娠5回,出産1回
8日後にMRIが撮像された。
左卵管妊娠との診断で手術が施行された。
術式:左卵管切除術。骨盤壁,卵管,卵巣の癒着があった。膀胱子宮窩,ダグラス窩にも癒着があった。
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