2010年7月28日水曜日

三河の会の症例 7月5日



1)久米先生

症例1
3才 女児

4月初旬から四肢の痛み.4月26日までは三輪車にも乗れていたが,27日より歩かなくなった.28日当院へ紹介受診.4/30腰仙尾椎MRI(単純+造影)施行.造影MRI後にCT(単純)を撮影.
病巣は仙骨レベルの脊柱管内,仙骨背側の多裂筋,腸肋筋にいたり,造影効果のある充実部分と,造影されない嚢胞様の領域を伴う.前仙骨孔に沿って進展している部分もみられた.



症例2
46才 男性

胆石胆嚢炎で入院中に撮影されたCTで直腸左側の腫瘤を指摘された.※造影剤アレルギーがあり,CT,MRIともに単純のみ.
仙骨の腹側で左右両側にの低吸収病変あり.2008年のCTよりも増大傾向.仙骨の骨皮質,骨髄の変化も伴う.右大殿筋内にも帯状の低吸収病巣あり.
MRIで上記病巣はいずれもT2強調像高信号,T1強調像低信号を示している.矢状断像で第4-5仙椎の変化が強い.




2)武藤先生

症例1
76才 男性
主訴:右背部痛
現病歴:午前3時頃より突然の右背部痛あり.自宅で安静にしていたが,10時頃から冷や汗,吐き気出現し,当院救急外来を受信した.検診で腎結石を指摘されたことがある.
既往歴:高血圧,発作性心房細動,虫垂炎,白内障



症例2
39才 女性

○/17 排便後に突然の頭痛 2時間程度で自然緩解
○/19 再度頭痛、寒気もあったため、〇〇病院を受診
頭部CTでは異常なし。鎮痛薬でも頭痛は軽快せず、自宅で寝ていた。
○/21 ○○脳神経外科受診 MRI施行
強い頭痛が持続するため、夜間に当院ERを受診された。画像検査は施行されず、髄液検査が行われた。髄膜炎は否定的との判断で帰宅。
○/22 起床時に携帯を見た時に視野が狭いと自覚され、再度外来を受診した。

○/9 出産 周産期•産後にとくに症状はなく、頭痛もなかった。
現症:意識は清明。麻痺なし。失語なし。失認や失行なし。
右同名半盲(部分的)を認める。

当院のCT、前医のMRI-FLAIR像、当院でのMRAを示す。