2011年6月23日木曜日

三河の会の症例 5月9日

1)北瀬先生
冠動脈瘤

2)武藤先生
非ヘルペス辺縁系脳炎

3)高見先生
症例1 3ヶ月 女児
主訴:嘔吐 
現病歴:41週で出生 Apgar 9/9 心雑音を指摘された。出生後の経過に問題はない。新生児聴覚スクリーニングで異常を指摘され、左耳は聾と診断された。2ヶ月時に嘔吐があり、小児科を受診した。
家族歴:両親ともに難聴がある。両親ともに難聴がある。父は1級、母は2級の難聴。
ABR :右 30 左 ほぼ聾 心室中隔欠損を認める。両眼裂が離れている。父親と似ている。
L/D AST 208 ALT 156 LDH 979 CK 13317 CRP < 0.1  WBC 5100

福山型筋ジストロフィー
Fukuyama-type congenital muscular dystrophy: FCMD

中枢神経障害を伴う特異な先天性筋ジストロフィー(福山:1960)
常染色体劣性遺伝性疾患
Duchenne (DMD) : FCMD 2 : 1 (日本)
2.9人/10万人

乳児期早期から発症する精神運動発達遅延、顔面筋を含む筋罹患•関節拘縮
神経細胞走遊障害に起因する中枢神経形成異常、眼異常(網膜周辺部の円形病変、近視、白内障、視神経低形成、網膜剥離)
知能障害(DQ 30 - 60) 無熱性あるいは有熱性けいれん

大脳皮質:脳回の形成不良・皮質への白質の入り込みが乏しい → 厚脳回様多小脳回(pachygyric polymicrogyria: PMG)
大脳白質:側脳室前角周囲の髄鞘化遅延 脳梁の形態・ドーム状のカーブ
小脳:実質内小嚢胞 PMGと正常組織の境界部分に取り込まれたクモ膜下腔

症例2 52歳 男性
DLBCLで治療、白質脳症で経過観察中に眼球上転と意識障害が生じた。


症例3 69歳 男性
ヘルペス脳炎 トイレの窓から外に出ようとするなど異常行動があった。