2009年6月25日木曜日

三河の会の症例 6月1日

1)石井先生

74歳 男性

4月24日午後3時頃より上腹部痛出現。近医で点滴を受けたが治まらず、当院救急外来受診。CT上、胃拡張の診断にて入院。CRP0.4, WBC13900
入院にて様子を見ていたが、4/27血液データ上、CRP38.0, WBC7200, GOT48, GPT43, AMY318, Glu168, LDH701と異常値を示しており、再度CT施行。
小腸イレウスの診断でイレウス管挿入し経過観察。5/1、単純・造影CT施行。




2)小林先生

症例1
57歳 女性

2日前から上腹部痛あり。左下腹部に圧痛あり。反張痛なし。デフェンスなし。
CRP9.2 WBC15100 LDH301 plt 54.9万
既往:DM,脳梗塞 アレルギー性紫斑病
内服:アマリール,バイアスピリン



症例2
38歳 女性

2週間前から上腹部痛あり、4日前に右下腹部痛となる。近医受診し、虫垂炎疑いにてER受診。マックバーニーに圧痛、反張痛。CRP1.1 WBC7700 
既往:尋常性乾癬
薬歴:加味逍遙散(かみしょうようさん)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)




3)森先生

71歳 男性
直腸癌術前で他院より紹介された。直腸診で6時方向を触れると疼痛あり。
Labo data:CEAを除き正常範囲内。CEA 6.5↑(<5)



4)加藤先生

91歳 男性
主訴;左側腹部痛
既往歴;回盲部癌加療後(2007)


画像所見;左後腹膜領域~左腎周囲腔に多量のガスが出現している。腹腔内にもガスが認められる。
経過;1週間ほど前から体調不良、食欲不振、左側腹部痛あり増悪したため救急来院。同日CT施行され、上記が認められたため後腹膜膿瘍に対しドレーン留置し抗生剤にて加療したが入院約1ヵ月後死亡される。
剖検の結果、膿瘍の原因は壊死性膵炎の波及によるものと診断される。Retrospectiveにみると2007.11.28CTと比較して2008.1.7CTでは周囲に液体貯留などないものの膵尾部に縮小が疑われる。