2008年8月19日火曜日

三河の会の症例 8月4日

1)北瀬先生

症例1

40代 女性
てんかん重積発作で入院した。鎮静され、1週間ICUにて挿管管理されていた。症状軽快のため、一般病棟に転棟した。夜ベッド脇に倒れているところを発見された。最初は会話が可能であったが、すぐに心肺停止となり、蘇生に反応されず、死亡した。Autopsy Imaging。




症例2

70代 女性
左大腿骨頸部骨折術後。呼吸困難が出現して、肺動脈塞栓症の疑いにてCTが撮像された。




2)小林先生

症例1

60才 男性 
直腸内異物をCTで確認した。




症例2
 
14才 女児
腹部膨満を訴える。

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1)北瀬先生

症例1

40代 女性
てんかん重積発作で入院した。鎮静され、1週間ICUにて挿管管理されていた。症状軽快のため、一般病棟に転棟した。夜ベッド脇に倒れているところを発見された。最初は会話が可能であったが、すぐに心肺停止となり、蘇生に反応されず、死亡した。Autopsy Imaging。

「画像所見」

両側肺動脈の拡張があり、内部に高吸収値領域がみられる。
大静脈、奇静脈の拡張もみられる。大動脈は虚脱している(死後のため)。
両側下腿深部静脈は高吸収値を呈する。

「画像診断」

両側肺動脈塞栓症
両下肢深部静脈血栓症
肥満

引き続き、病理解剖が行われ、肺動脈本幹から両側肺動脈内に血栓が確認され、肺動脈塞栓症と診断された。下肢静脈内血栓も確認された。


症例2

70代 女性
左大腿骨頸部骨折術後。呼吸困難が出現して、肺動脈塞栓症の疑いにてCTが撮像された。

「画像所見」

肺動脈内に造影欠損域はみられない。両肺のびまん性濃度上昇がみられる。
静脈血栓検索のための、造影剤注入後3分後の撮像にて、左大腿動脈内に造影欠損域がみられる。


「画像診断」

左浅大腿動脈血栓症
肺塞栓症の所見はなし。

緊急手術にて、左浅大腿動脈内血栓除去がされた。背景にafがあり、脳梗塞の既往があった。肺野の所見は、下肢虚血~壊死に伴う透過型肺水腫と考えられた(翌日の胸部単純では著明に改善)。


2)小林先生

症例1

60才 男性 
直腸内異物をCTで確認した。

大根を自分で肛門に挿入した。尿閉が出現したため救急外来を受診した。
CFでも取れず開腹手術となった。(腸管は切らずに、結腸直腸を手で絞り出すようにして肛門から出した。)
 

症例2
 
14才 女児
腹部膨満を訴える。

CTにて膵背側、十二指腸下行脚の左側、IVC腹側に位置する腫瘤を認めた。石灰化なし。内部は不均一に淡く造影される。
MRIではT1WI、T2WIともに高信号を呈する。
手術が行なわれ、膵頭部のsolid and cystic tumor(solid pseudopapillary tumor)と診断された。