2008年5月26日月曜日

三河の会の症例 5月12日

1) 小林先生

4才 女児

数日前より腹痛があった。その後、胆汁性嘔吐があり、当院を受診した。
WBC 34600 CRP 11 BT 37.3 
CTで腹部腫瘤を認めた。

既往歴:特になし。




2) 川口先生

55歳 男性

嘔吐、頭痛あり。黒っぽい便もあり救急外来を受診した。GIFにて異常はなく、帰宅した。
午後になり、朦朧とし転倒した。左下肢のしびれと意識障害があったために再び救急外来を受診した。
CT、MRIが施行された。

既往歴:51歳時に右下肢静脈血栓症の既往がある。

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watanabe さんのコメント...

1) 小林先生

4才 女児

数日前より腹痛があった。その後、胆汁性嘔吐があり、当院を受診した。
WBC 34600 CRP 11 BT 37.3 
CTで腹部腫瘤を認めた。

既往歴:特になし。

病理診断:腸間膜リンパ管腫(化膿性炎症を伴う)
手術所見:トライツより15cmの空腸腸間膜より発生しており、180°捻転していた。腸管合併切除した。


2) 川口先生

55歳 男性

嘔吐、頭痛あり。黒っぽい便もあり救急外来を受診した。GIFにて異常はなく、帰宅した。
午後になり、朦朧とし転倒した。左下肢のしびれと意識障害があったために再び救急外来を受診した。
CT、MRIが施行された。

既往歴:51歳時に右下肢静脈血栓症の既往がある。


<画像所見>
初診日CT:
右側頭葉に出血性梗塞or出血を認める。右前頭葉にも点状出血が認められる。静脈洞内に血管よりも低吸収値の血栓が疑われる。皮質静脈が高吸収値

を呈する。

初診日MRI:
T2WIで本来、flow voidで低信号のはずの静脈洞内に血栓が認められる。MRV、MRAは体動のために十分な画像を得られず。

初診日の脳血管造影では上矢状洞が描出されていない。

第2病日MRV 上矢状洞の描出が不良である。
第9病日MRI 上矢状洞にT1WI、T2WIとも高信号の変化が認められる。

<治療経過>
初診日よりヘパリン15000単位で加療。DVTなし、頚胸腹骨盤部CT肺炎、肺塞栓像、PET肺炎への集積のみ。
第13病日よりワーファリン内服へ。意識レベル、反応改善傾向。左下肢麻痺は残存しているため、現在リハビリ中。