2008年3月20日木曜日

三河の会の症例 3月3日

1)北瀬先生
40代 女性
感冒様症状で受診し、右胸水と右肺のconsolidationを指摘された。
炎症反応高値で、抗生剤投与をしたが改善傾向がみられなかった。



2)小山先生
30代 女性
数日前から、朝起きると前日の記憶がなかった。夢の中にいるような感じ。
いつもできることができない。曜日もわからない。新しいことが覚えにくい。
発症1週間後のMRIを示す。



3)渡辺
70代 女性
下腹部痛と腰痛で発症した。
血小板増多症で内科通院中、アスピリン服用中である。
発症2日後のCTAと2週間後のDSAを示す。

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watanabe さんのコメント...

1)北瀬先生
40代 女性
感冒様症状で受診し、右胸水と右肺のconsolidationを指摘された。
炎症反応高値で、抗生剤投与をしたが改善傾向がみられなかった。

診断:大動脈炎症候群。右肺梗塞。
当初、単純CTのみで、大動脈の壁肥厚は指摘できなかった。
PET-CTにて動脈壁への集積がみられ、造影CTも施行された。


2)小山先生
30代 女性
数日前から、朝起きると前日の記憶がなかった。夢の中にいるような感じ。
いつもできることができない。曜日もわからない。新しいことが覚えにくい。
発症1週間後のMRIを示す。

MRI T2WIでは両側の視床にほぼ対称性に高信号領域が認められる。T1WIでは軽度の低信号、造影効果はほとんど認められない。膨隆性で軽度のmass effectを伴っている。

開頭生検により、diffuse astrocytoma WHO grade IIと診断された。
愛知病院にて放射線治療が始まっている。


3)渡辺
70代 女性
下腹部痛と腰痛で発症した。
血小板増多症で内科通院中、アスピリン服用中である。
発症2日後のCTAと2週間後のDSAを示す。

当日のCTで腸間膜に血腫と動脈瘤が認められた。2日後のCTAでは腸間膜の分枝に瘤状の膨隆が複数認められた。SAMの可能性を考えた。発症から2週間後に塞栓術を予定してSMAの造影を行ったが、瘤は描出されず、血栓化が生じていた。側副路も形成されていた。IMAにも狭窄や壁不整などの異常所見が認められた。